2016_07_16_01


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・・・

「昔は良かった」と、そんなことは言いたくないし、批判とかそういうことじゃない。

別にまぁ捉え方は例によって自由だけどさ。

(そういうのは自分が不都合に歳を重ねた象徴のように見えるし、それは「今」に満足出来ていない言葉になるから俺は言わない。加えて言えばそういうのって「昔は歩いたもんだ」って言いながら車に乗るようなもんだからね。)

ただね、昔はこんな今ほどに「セール」だとか「バーゲン」って一部のもんだったと思うし、ある意味ではそれはお得ではあるけれど、売れ残りって意味が強かったと思う。レディースアイテムだったり婦人服では良くよくそれは見かけたものだけれど、今ではメンズウェアでもそれが当たり前になってきた。
考えてみれば、それは少なくとも洋服だとか着るものに対して以前に比べれば男性の意識も少しは高まったりしたせいもあるかもしれない。

時々これは思うことなんだけど、昔に比べたら言い方はちょっと悪いかもしれないけれど、「強烈にダサい」って人は随分居なくなったと感じる。(あくまで男子の話ね)

10年くらい前にはこれまたちょっと語弊があるかもしれないけれど、いわゆる「アキバ系」って言われちゃう洋服のスタイルがあった。
不思議なくらいに大きなサイズのチェックシャツにへんてこズボン、それにメガネにリュック(メーカー不明)ってヤツだ。
そういうヤツっていなくなった。(もちろん一部では意識的にかまだ居るんだろうけど)

女の子から明らかに「その格好ってさー」っていういわゆる洋服に全く興味がなくて、そして宿命的にダサいと周りからも言われてしまうような格好の子が沢山居た気がするのだけれど、ファストファッションの台頭や浸透によってそれはある意味では引き潮のように消えてなくなったと思う。
良い意味で言えばすごく「平均的」にまともな見た目になってきている。

それは俺は大きな風呂敷を広げて国って単位で考えれば別に良いことだと思う。
他の国の人から見てもクールであればその方が良いに決まっているもん。

危惧であり現実になったのはそういった平均化によって、元々洋服だとかファッション(って言葉の意味は俺には良く分かっていないけど)とかスタイル(これがうちの言い方)の意識が高く、それを楽しんで「やや尖ってもいた」という人たちもなぜか合わせてこれまた平均化されてしまったように思う。

洋服なんてさ個人的な趣味の問題のことだもんで、それが悪いとは言わないし言えない。
けれど、ちょっとそれって楽しくない。
少なくとも俺んたのようなスタートからマイノリティな人たちからすればね。

これまたブランドってもんを作って展開をしている俺としては別に最初からこのスタンスだからそれを変えるつもりもなかったのと、変える才能がなかった(笑)のと、正直言って変えるくらいだったらそんなもんそのはしごから降りた方がマシだと思ってやっているから関係ないけどね。元々在るようなスタイルってわけでもないと思っているからその需要ごと作っていけなければなくなって当然の小さなブランド。別に爆発的に売れたいわけでもないし(そりゃぁ売れたら儲かるもんで嬉しいだろうけど)、売れた先に待っている自分の屍が見えてもしまうからそれを目指してやっているわけじゃない。

お金を稼ぐという仕事としての楽しみはもちろんあるけれど、「それ以上」に大切なことがある。

それで、それでだ。

別に平均化もいいだろう。

バーゲンセールもいいだろう。

でもね、あまりにもそれが当たり前になっている。
つまりはそれだけ洋服がどこかで行き場をなくして『希望価値=定価値段』ではなくなっているってことなんだろうね。

要するにそんなに沢山の洋服が存在していることがおかしいんだわね。

この国の人間の数とこの国に在庫されている洋服の数が合ってないってことだろうし、その洋服が等価として定価ではその価値を感じてもらえていないってことなんだろうな。

俺は嫌だね。

うちのモノの値段を決めるのも俺です。
デザイン、企画ってもんをして作った俺の責任だと思うから。

価格には生地代、縫製代、その他ボタン代やファスナー代が入っています。

正直に言えば型紙代とかはあんまり入っていない。生地の取り寄せに掛かる送料とか値札代とかも面倒だから計算に入っていない。(結構他にもいっぱい細かいことは入っていない)
あと、最初に作るサンプルのお金とかもね。
そしてそして、最大なのは俺のデザイン料ってのは1円も入っていない。(爆)

1着のモノを作るのにどれだけの時間が掛かるかは未知数。
30分で絵が描き上がることもあれば2週間以上も掛けてやっていることもある。

ま、3年掛けて新しいCDアルバムを作っても定価は3000円(まぁ違うこともあるけど基本はね)ってのに近いのか?

いや、あれはまた流通元や流通先の問題もあるからまた違うか・・・。まぁいいや。

デザイナーとしてのデザイン料が欲しいと思ってそれを入れるのも自由。
その分値段を上げて売れるならそれは自由だから。
逆説的にすべての製品を赤字の値段で売っても自由。
お金のある人が自分の楽しみだけにやるならそれもいい。


さて、なにが言いたいのかと言えば俺は自分の責任とモノの命を生み出した責任者として定価上代ってのを決めている。自分の中でのその価値があると思うからその値段をつける。
時々言う通り、モノには自分の命を振りかけるような想いと気持ちを持って向き合っているつもり。

企画が詰まっていて時間ギリギリまでこの3日はずっと缶詰で絵を描いていた。
おかげで昨日の夜に食事をしたらそれはちょうど3日ぶりの食事だった。(毎日1個アイスクリームは食べていたけど)

俺のモノを安く売るってことは俺自身を安売りすることになる。

だからやりたくない。
ただただ、単純にそういうこと。

買ってくれるFAMILYの方に気持ちよく買ってもらいたい。
買ったあとに安くなっていたら俺だったらちょっとショック。
もちろん半面俺だって同じモノが安く買えたらそれも嬉しいと思うこともあるだろうけど、俺は最初の気持ちを大切にしたい。

みんなが自分の時間を売って得たお金だったりすると思うんだ。
仕事だもん。
そういうみんなの大切なお金で買ってもらった上で生活させてもらえている。
だからこそ、それを安く売ることは出来ないって思うんだ。

そんな訳でうちの店「Garage EDEN」ではセールは行いません。

どうぞよろしく。

そしてこの下に書くこともちょっとよろしくです。


< RUST SUMMER >


まだ梅雨明け前なのにこういう告知ってのは不思議な気もしないではないですが。。。

上に書いた通り当店ではバーゲンセールを行いません。
挙げ句、基本的には商品ごとに販売期間を決めています。

現在ラインナップの 1973(シーズンコレクションライン)の2016 SPRING & SUMMER アイテムに関しては 7 / 末 をメドに販売を終了させて頂きます。(一部商品は除きます)

お取り置きなどには対応致しますので、そういったご質問があればぜひお気軽にお声掛け下さいね。




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< END ROLL >

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