2016_11_02_01



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『 OLD BOOTS - 今日からは永久保存版的ブーツの紹介シリーズです「1」
(ある一足の履き込みとその後) - 』


先日のこと。

「手紙」と一緒に届いたのはこのブーツ。

『ひとめ惚れして履き潰すと心に決めてから1年半・・・』

そう書いてあった。

本当に大切に履いてくれたのが分かる。

大切という意味合いはある人には「壊さないように大切に」となるのかもしれないけれど、この人や俺にとってはまたちょっと捉え方が違う。

そう、「美しく汚していく愛情」って表現かな。



こんな感じに。




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これだけをネタに一杯飲めるね。(俺は酒が飲めないからきっとコーヒーとかだけど) 

リペアの内容は『バックジップ部分のファスナーテープの補修』で、まぁ単純に履き込み過ぎの負荷によるテープとレザー部分のステッチ縫製の部分の糸が切れたといった感じで、テープが切れたりジップ本体が壊れたり(さすがはYKKエクセラ強いね)革が破損した訳ではないので修理としては割と簡単な方です。

実費の費用で2000円(税抜)でした。

補修前(BEFORE)




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見事なほどに貫通した穴が開いているのが分かると思います。

そんで補修後(AFTER)




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隙間が空いていた部分がキレイになっていますよね。 
キレイに直りました。

何度も何度も言ってますが、「履いてきた靴でそいつの人生が分かる。死んだ最後の時に履いていた靴でそいつがどんな風に生きたのかがさ」と言ったTOM WAITSの言葉がずっと俺の心の中にはあって、それを、その言葉と想いをブーツに向けて18歳の頃から大切にしている。

このブーツの送り主の手紙にこんな一節があった。

「ROCK'N'ROLLに出逢えてなかったら、ハルキさん(『SIXX』このブーツと彼とが出逢ってくれたうちのFAMILY SHOP)に出逢ってなければこんな風にワクワクと生きれなかったかも・・・」

そして最後

「Butterfly(このブーツのOLD NAME)をよろしくお願いします」


カッコいい「誰か」と共に生きているこいつはカッコいい。
当たり前のあたりまえの話だけど、新品なんかよりも数倍、数十倍カッコいいヤツになっていると思う。
それはきっとこのブーツと一緒にその人自身がカッコ良くなっていっている表れ。
俺はそんなことを想う。

モノなんてしょせんはモノだよ。

それはたぶん真実。
でも、誰かにとってのそのモノはとってもとっても特別で大切なモノだったりする。

俺んたはただ、そのきっかけとかなにかの始まりでしかなくて、モノと人との物語りはその先に存在している。

例えばこのブーツを送ってくれた彼とは遠く離れているけれど、(2、3度実際に逢ったり店に来てくれただけ)どこかでしっかりと紡がれ繋がっていることを感じさせてくれる。

『あー、こんな仕事で良かった』

そう、想える時間。
俺にとっては。

本当にありがとう。
直ったから近々送ります。(ちゃんと返事の手紙も書いたよ)

またぶっ壊れるまで履いてやってね。(次はソールの交換かな)


最後に営業を少し。



今日紹介のブーツで使っている革は現在発売中の CB-631 CURSE と同じ革です。

注)色は今日のはブラックではなくて当時リリースしていたスチールグレーのような色合いです。




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このブーツね。

ということは履き込むとこんなイメージになりますよっていうのが今日のブログの紹介で分かると思います。

もちろん革なので「手入れの仕方(オイルの入れ方や種類ケアなどなど)」や「履く頻度や環境(雨が多いとか良く歩くとか)」などによって大きく変わります。

そう、「育ち方」が違うのです。

ブーツにせよ、ウェアにせよ、パンツにせよ。

革の醍醐味であり、楽しい部分の根っこはその部分でしょ。
一緒に共に育ち、どんな姿になっていくのかがその人の生き様とかを表すんだと思います。

だから俺はそういったモノが大好きなんだなって。

そんな風に思います。
 
さて、今日もがんばろう。
別のブーツの話をシリーズでまた書きますね。

なにか質問などあればぜひお気軽に。(アフターケアやリペアなどに関してもお気軽にね)
 


Text by.

THEE OLD CIRCUS & Garage EDEN / ウラノタカヒロ (Urano Takahiro)


 



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