_Garage EDEN Shop Master Blog.




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* 2017_01_12_01

「やっぱりお金を稼ぐという意味においての『商売』の才能はないのだなぁと思う日々ばかり」

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「超矛盾」する自分の商売(スタンスと姿勢と想いについて)




* 時間の足りない日々が続く


ちょっとここ数日手の離せない仕事というか、「時間の掛かる仕事」が詰まっていたりもしてどうしたって時間が足りない状態が続いている。

なんとか明日と明後日あたりで撮り貯めたいスタイル写真や商品の写真もあるので商品紹介についてはあとちょーっとだけお待ち下さい。(いつもいつもすいません)

昨日なんて日は朝の7時から動き出してブログを書いたり(でも散文)あれこれ可能な限りを動いて、それから午後イチから接客が始まって、その後にちょっとした袋詰め(これが大変だった!45枚×50部=2250枚をそれぞれに袋詰めと宛名貼り!いえい!舐めてたぜー!バカヤロー。背中がパンパンだわ!)をしてそれから今月よりリリースが始まる2017年の SPRING & SUMMER の値札を書いて(現在のタグは全て俺の手書きですが・・・分かっちゃいたけどやっぱり無謀だった。。。腕と肩と首が死ぬ。。。ので現在の在庫が終わったらまたすんませんがタグのデザイン変更をすると思います・・・。ちーん)
例によってノンストップのあっちこっちで「もう限界だ!」ってこれ以上は腕が動かない状態になったのがちょうどタグの全てを書き終わった段階で時間はすでに21時前でした。

店の片付けとデスク周りの片付け(これは出来るだけ欠かしたくないのだ)などをして自宅に着いたのは23時の少し手前。

シャワーを浴びてからちょっとだけゴハンを食べて(1日1食)咳の止まらないノドを「ゴホゴホ」言わせて夜中に就寝。

うん。

毎日素敵なルーティンだこと。

さてさて。



* 昨日の接客



つくづく思うことは「自分自身の商売の才能、才覚はない」ということ。

昨日はまだ2度目の来店のFAMILYが遊びに来てくれていて、パッと話すと13時からの予約で終わった(お帰りになられたのが)16時でした。

つまり3時間も滞在して頂けたってことです。


この間試着をしてくださったのは「ブーツ3足」(エンジニアブーツのサイズ違いを2足とサイドジップ)のみです。

ちなみに昨日はお買物はナッシング。(試着のみ)


出来る限り来店してもらった方には当日の夜か翌日にお礼のメールをすることにしている。
でも、この日はさっき上に書いたようにこの接客の後にドタバタ大会をしていたのでこちらからはメールをまだ送れていなかった。
そしたら先にメールが送られてきた。


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今日は、ありがとうございました‼︎
急な休みに付き合わせ&長々と居座り、ホント感謝です。
なんか体調悪いみたいですね?
週末寒いらしいで気をつけてください。
お陰様で有意義な休日すごせました!
ありがとー‼️


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そう、この方は普段は超絶忙しくってなかなか店には来れない方で前日の日に偶然翌日の仕事がキャンセルになってしまったから時間が作れそうと行って来てくれた。
挙げ句たぶん片道2時間以上は掛かる県外からの方なのだ。


嬉しくてね。

すごく。


音楽、バイク、少しは洋服の話(でも洋服の話が1番少ないかな)、趣味の話、恋愛観とか友人観とか。そんな話をダラダラと。

コーヒーを片手に。

時々店の外で一緒に煙草も吸いながら。


「商売」=「モノ(俺の場合はね)を売ってお金を稼ぐ」

そういう仕事において、今日の俺はなにも生産性を持たない訳で(結果なにかを売ったわけではないから)そういう意味においてこの3時間という時間はなんなのでしょう。無償でもあるし商売上で言えばある種の無駄時間だとも言える。


でも、それが俺が想う洋服屋の、店の在るべき姿だと思うんだ。

そしてこの「なにもその日買わないのに遊びに来てもらえる(来てくれる)」なんて俺が思う洋服屋として最高に嬉しい時間でもあったりする。
もちろんなにか気に入るモノがあって買ってくれたらそれはそれで嬉しいし、それが仕事だけれどなにも買わないのに来てくれるということは「モノだけでない」なにかの時間として来てくれるということだから。それを俺はすごく、すごく大切に思っている。


3時間あればアルバイトの仕事でさえお金がもらえたりする。
飲食店ならなにかを食べるとか飲む。
美容院はカット代だとかパーマ代。
あとはなんだろう?
まぁ色々。


「お店に入ってもなにもお金を払う必要がない場所」

洋服屋ってちょっとそういう珍しい場所だと思っている。

だから普段から俺は「遊びに来てください」「遊びにおいで」と言っている。



そりゃぁね。

「うちの商品になんらか興味がある(または好きだ)」というのが基本的には大前提です。(笑)

そりゃそーだ。

100回遊びに来て1度も買物がなかったりすれば俺も「?」ってなるかもね。(いや、さすがになるか)

でも時々は例外もあるし。
古馴染みの女性の方とか。
サイズ的にうちの洋服は着れないあの人とか。(笑)

「ただ遊びに来る」



モノを売ってお金を稼ぐ仕事です。

俺。

でも、それだけじゃないんだ。

もちろん、もちろん昨日来て下さった方は本当はスーツのフィッティングをしたかったしその予定だった。前から「次に来る時にはスーツをお願いします」と言われてた。
でもちょうどFAMILY SHOPさんへの貸出し依頼があって昨日はスーツが手元になくなってしまっていた。それを前日のメールを頂いた時に伝えた。
でも、「もし遊びにだけでも来てもらえるならぜひ来て下さいね」って俺は書いて、FAMILYの方は「だったら遊びにだけ行きますね」と言ってくれた。

昨日の時間の中では「じゃぁ次にスーツを試着するとき、オーダーする時にはこんな風にしていきましょう」とかパンツはどれにしようかとか合わせるブーツの話(それでエンジニアの試着をしてもらったんだけど)とかはするから『次』に繋がる接客であることは間違いない。(それはそれでちゃんと仕事だし)

でもまぁ普通3時間は要らんわね。(笑)

この無駄時間が最高の時間じゃんって思うんだ。



うちのカミさんなんかが良く言うんだけど、「そんなのって理解出来ない」って言われたりする。

特に差別的な意味合いではもちろんなくて女性の場合にはそういった洋服屋体験ってなかなかないかもしれないもんね。

メンズだと昔からそういう店がどこかしらにあったと俺は思っているし、そういう風に自分自身が育った。

随分とネットだとかが便利になってみんな店頭、ショップへ足を運ぶって機会が減っていると聞く。
それはそれで時代だし別に良いししゃーないし。

でもそれはどこかで反面的に「モノだけを売る店」×「モノだけを欲しい人」になっていっているようにも思う。

もちろんそうなっていっているのは俺んたのような店がモノ以外のものを売れない、伝えれないという事実、現実だったりするのかもしれない。その積み重ねだったりするのかもしれない。

それを俺は寂しく思うから俺は自分の店の在り方を考える。


超矛盾する商売としてはやり方だとしても。
俺はこの無駄時間があって欲しいと思っているし、このやり方とスタンスで居たいと思っている。



これまた矛盾していることだけれど、冒頭で書いた通り日々時間が足りない。
けれど、接客の時間は存分に作りたい。
だから接客以外の時間は可能な限り仕事を詰込んで必死で片付けておきたい。



無駄の中に最高の楽しみがあると信じていたいし、それを可能であれば体現したいし伝えたい。
店頭にまでさすがに遠くてこれないという方の為の通販というツールの中でも可能な限りはそれを伝えたいから手紙を書くし、メールのやり取りをさせてもらえる方には徹底的にメールを書く。そのキャッチボールを楽しみながら続けたい。(長いキャッチボールになれば大抵洋服の話から脱線する)



まぁ自分で言うとちょっと切ないのだけれど圧倒的にファンやうちのスタイルやモノを好んでくれるという人は少ない・・・。(やっぱり自分でいうとかなり悲しいな)
15万人とか居たらそりゃこんなスタンスではやってられないかもしれない。
でも理想はそこまでの人が居てもこのやり方で居たいと思うし、きっとそうだろうね。

どこまでいっても「俺の中でのモノであり、俺の店」で在り続けたいと思うんです。

そういう意味では背伸びしてもしゃーないし、そういう意味では大金持ち(どころか小金持ちすら有り得ないな)にはなれない商売のやり方とスタンスだと思っています。


でもね、俺にはそれよりも(お金より)もっともっと大切なものや人、時間があるんだと。


そんな風にやっぱり思います。


昨日の予約はこの方だけでした。
平日なんて空いている日が多いですよ。

ただ、今日はお昼の12時から連続で3件でソールドです。


1日に3組までの予約制のセレクトショップ。


そんな店。

素敵じゃない?しかも遊びに来るだけでも良いって店主が言ってるぜ。(笑)



お気軽に、ぜひどうぞ。(ただし可能であれば御予約はお早めに)






Text by.

THEE OLD CIRCUS & Garage EDEN / ウラノタカヒロ (Urano Takahiro)




「 いつも通りの END ROLL 」
 

1日3組だけの予約制の洋服屋「オートクチュール接客」=『Garage EDEN』

ブーツカット+エンジニアブーツ スタイル+α

THEE OLD CIRCUS(ジ・オールド・サーカス)& OLD GT(オールド・ジーティー)
+ ICARNATION(インカネーション form ITALY.)



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